ばいおりんたちの学校

大阪市中央区谷町のバイオリン教室

1999-01-01から1ヶ月間の記事一覧

いくつかの短いお話 第2回フラメンコ文芸賞受賞

第2回フラメンコ文芸賞受賞 2000年夏の第2回フラメンコ文芸賞に ペンネーム小林志穂で応募したエッセイ 「フラメンコ」 が受賞。連絡が届いた時は、本当に嬉しかった。学生時代の入試に合格した時よりもかなり。 最優秀賞も優秀賞も該当者なく、私を含め3名…

いくつかの短いお話 フラメンコ vol.1

フラメンコ vol.1 (1999年筆) ストリート・ミュージシャン、私には全く縁遠い職業だと思っていた。 「道端で演奏なんて恥ずかしいじゃないか。」 ところが今、これが私の週末の仕事になっている。 自分が将来何者になるかなんて、本当に分からないものだ。…

いくつかの短いお話 フラメンコ vol.2

フラメンコ vol.2 (2000年筆) 外の世界。 そこには今まで知らなかったものが多くある。外に出て見ると、見えてなかったことの方が多いのに気づく。 出てみないと、決して分からない。 巡ってきたことには、何か意味があるはずだ。 「音楽」という言葉でひ…

いくつかの短いお話 フラメンコ vol.3

フラメンコ vol.3 新しい音楽を創ろうとした我々二人は、生のフラメンコを観に、たびたび足を運ぶようになった。ところ変われば、とよく言うが正にその通りで、名前はよく知ってたが、遠いお国の音楽は、私が想像していたものとは全く違っていた。 音楽の中…

いくつかの短いお話 フラメンコ vol.4

フラメンコ vol.4 常にニュートラルでいる。一見簡単なことのように思えるこの作業が、そうでもない。 偏りとは、そこにいる自分では認識できないものだ。 クラシック音楽しか知らなかった私は、フラメンコとのあまりの音楽観の違いに戸惑い、合わせることす…

いくつかの短いお話 フラメンコ vol.5

フラメンコ vol.5 我々2人のバンド名が決定した。2人の頭文字からとって、「M’s」と名付けた。 フラメンコギター&バイオリン「M’s」は、度胸をつけるため町へ出る。2人で楽器を持って、大阪の町をウロウロと場所探しを始めた。 私は、相棒Mのことを「…

いくつかの短いお話 パパの旅行記 vol.1

パパの旅行記 vol.1 (1999年筆) いつでも・どこへでも・歩く「パパ」 そんな「パパ」には、ある計画があった! 私のパパは歩くのが好き、歩かせるのも好き。私が小さい頃のお話。日曜日の朝はいつもパパにお散歩へ連れて行かれた。それはお散歩なんてかわい…

いくつかの短いお話 パパの旅行記 vol.2

パパの旅行記 vol.2 (1999年筆) 私のパパは歩くのが大好き。 好きだから歩いてると、ずっと思っていたけど、それだけじゃなかった。 パパには、ある秘密の計画があって、そのために毎日毎日てくてく・・・してたのだ。 その計画とは、お遍路さんを歩いて回…

いくつかの短いお話 パパの旅行記 vol.3

パパの旅行記 vol.3 (1999年筆) これは私のパパの物語。 私が小さい頃、いつも日曜日の朝は、お散歩好きなパパにつれられ、妹と犬のブクと 山登りに行ってた。 パパは「健康」と名のつくものが大好きで、お散歩・山登りも、その1つだった。 でも私は、お休…

いくつかの短いお話 パパの旅行記 vol.4

パパの旅行記 vol.4 (1999年筆) 私のパパは年甲斐もなく元気だ。 これにはいつも驚かされる。 パパは昔から車が大好きで、家族でよくドライブに行った。 でも決して楽しいドライブじゃなかった。 パパは旅行が好きなわけではない。 どれだけ走ったのか記録…

いくつかの短いお話 パパの旅行記 vol.5

パパの旅行記 vol.5 (1999年筆) 北海道への旅の巻. 60歳にして、大型バイク免許を取ったパパ。 何でもやり出したら意地になるパパだから、当然と言ったら当然なんだけど、でもすごい。 ある日、パパは突然、北海道へ旅に出た。 みんなには内緒だったみた…

いくつかの短いお話 ピエロ団員日誌

ピエロ団員日誌 (1999年筆) ○月×日△曜日 団員日誌 私の職業はピエロ。 このDEで何度か登場しているのは、私の先輩であり 仲間達だ。 「職業がピエロ」というのは、世間では珍しいだろうが、なにせ私のまわりは、いつもピエロだらけなので、まさしくピエ…

いくつかの短いお話 モデル

モデル (1999年筆) なりたいものになれる人、なれない人 望んでなかったのに、なった人そこには一体、何の違いがあるのだろうか。 コンプレックスが解決されるには、 どうすればいいのか。それをコンプレックスと感じさせるのは、 一体、何なのか。 一言で…

いくつかの短いお話 子犬

子犬 (1999年筆) 冬になると思い出すのが、昔飼っていた犬のこと。 寒い冬の日に、その犬が死んだからです。 「面倒なんてみれないんだから、飼っちゃダメ。」と 母に言われ続けていたのに、小学校3年生の私は、どうしても犬がほしくて、内緒で新聞の伝言…

いくつかの短いお話 「まごころ」という名のオーケストラ

「まごころ」という名のオーケストラ (1999年筆) 大阪の都島区に「まごころ」というオーケストラがある。設立は8年前、当時わずか4人でのスタートだったが、今や80人を超える楽団となった。「福祉の管弦楽団まごころ」というこの団体は、車椅子や盲導犬を…

いくつかの短いお話 ダニエル・コビアルカがやって来る!vol.1

ダニエル・コビアルカがやって来る!vol.1 (1999年筆) ある晩、ミーティングをしていた時のこと、深夜になっても話し合いは続行中。そのとき誰かがBGMを変えたのだが、やさしい感じのするいい音楽。長時間の疲れも、この曲のおかげで随分和らぎそう。だが「…

いくつかの短いお話 ダニエル・コビアルカがやって来る!vol.2

ダニエル・コビアルカがやって来る!vol.2 (1999年筆) ヒーリングコンサートの企画開始 「さあ、どんな企画にしようか。」 今秋にダニエル・コビアルカが来日することが決まった。そして友人がそのイベントを企画し、私はそれを手伝うこととなったわけだ。…

いくつかの短いお話 ダニエル・コビアルカがやって来る!vol.3

ダニエル・コビアルカがやって来る!vol.3 ヒ-リングバイオリニストとして名高いダニエル・コビアルカ氏が今秋来日し各地でコンサートが開かれる。イベント屋の友人と私は『 ダニエル in 大阪 』の企画を進める。 さて問題の会場探し。こういったコンサート…

いくつかの短いお話 響の祭1

響の祭1 (1999年筆) いよいよ『 響の祭 』まで残すところ1ケ月 「福祉の一大ムーブメントをおこしたい!」その願いのもと、この祭の企画は進む。 祭の収益金の一部は、トルコ・台湾地震への援助金としてチャリティ-することになった。 今の日本の福祉が…

いくつかの短いお話 響の祭2

響の祭2 (1999年筆) ダニエル・コビアルカ in 大和高田さざんかホール いよいよ本番を迎えた響の祭。 現代の福祉に疑問を投げかける このイベントは、3年間継続して開催する予定だ。 そして奈良県の大和高田市が、記念すべき幕開けの地となった。 疑問と…